先日、家で焼き鳥を食べている時にふと、思いました。
昔はどんな風に食べていたのかな? 今みたいに焼く機械が発達していたわけじゃないだろうし、そもそも鶏っていつから食べてるんだろう?
そしてそれが人々に広まったのはいつから……?
気になると次から次へと疑問があふれ出てきます。
こうなったら、とことん調べたい! というわけで、焼き鳥の歴史を紐解いてみます。
焼き鳥の歴史
古代から奈良時代
焼き鳥の歴史は古代まで遡ります。
家畜用に渡来した鶏は、最初は時計代わりに用いられていたそうです。
676年、奈良時代には日本初の「食肉禁止令」が発令され、当時から鶏を食べていたことが分かります。
出典:日本書紀
平安時代
平安時代の古文書『類聚雑要抄』(るいじゅうぞうようしょう)には、餐宴(さんえん)の料理として「鳥焼物」が記載されています。
ただ、「食肉禁止令」は続いていたので、人々は野鳥であるキジやカモを食べていたようです。
ですので、ここにある「鳥焼物」はキジやカモのことだと推測されます。
鎌倉から戦国時代
このころ武士たちは質素な食事をしていたが、天皇にはキジやカモのほか、雁やスズメなどを出していたと言われています。
16世紀後半に書かれたという当時の料理名を解説した『包丁聞書』には、「鶉(うずら)のやき鳥には、両羽を切り広げ、其上に檜葉を置盛也、是を葉改敷といふ也」と記述されています。
また、1643年の料理本『料理物語』に鳥料理があり、その中に「焼き鳥」の文字があります。
鳥類を食べるというのは、きっととてもぜいたくなことだったに違いないですね。
出典:料理物語
江戸時代
江戸時代になると、神社の参道では、スズメの焼き鳥屋が名物だったと言われています。
スズメ……どんな味でしょうか。気になりますね。
後期になると、ついに鶏が食材として登場します。
とり鍋などが町民たちに一般的に食べられるようになり、中期の書物には鶏を串に刺したという表記もあるそうです。
明治時代
明治時代になると文明開化の影響で鶏も一般的に食べられるようになりましたが、まだまだ高級食材。
ですが、屋台で鶏の内臓を焼いて、労働者たちが食べていたという記録があります。
少しずつ、鶏を食べる文化が根付いてきたころです。
大正から昭和時代
関東大震災以降、焼き鳥の屋台が東京中に誕生しました。
戦後は闇市に焼き鳥の屋台が出現しましたが、、今でも東京・新橋のガード下には焼き鳥屋が多く残っていて、「焼き鳥横丁」や「焼き鳥ロード」なんて呼ばれているようです。
1955年ごろにブロイラーが普及し始め、手に入りやすくなった鶏で焼き鳥を作る店が増え、大衆に広まっていきました。
なお、英米で”yakitori”が初めて英語として現れたのは1962年のことらしいです。
平成時代
そして、平成時代がやってきます。
バブル時代から2000年ごろまでは、地鶏や銘柄鶏の高級焼鳥ブームが起きました。
焼鳥は「プチ贅沢」が手軽にできるのが魅力だったので、バブルがはじけたころの日本人のニーズに合っていたのではないでしょうか。
2000年以降、日本酒や焼酎にこだわる焼き鳥屋も増え、コンビニでも普及。そして私たち大黒堂のように、焼き鳥はネットでも買えて、より手軽に食べられる存在になりました。
平成ももうすぐ終わり。自宅で手軽に食べられる焼き鳥のニーズは年々高まっているように感じます。
\New/令和時代
上記、平成の終わりと書いていた2019年3月。
この2か月後の5月1日午前0時をもって、「平成」は「令和」に変わりました。
令和の焼き鳥はどうなっていくのか?
個人的に思うのは、やはり2020年から始まった「コロナウィルス」の影響で、焼き鳥の食べ方も大きく変わったな、ということ。
焼き鳥は「お店で食べるもの」から、「家で好きなように焼いて食べる選択肢もある」という意識に変わってきたように思います。
仕事帰りに立ち飲みで焼き鳥とビールをくいっとひっかけて家に帰る。
そんな姿すら、もはや過去のものなのかもしれません。
令和では、「焼き鳥を焼く専用のマシン」がいろいろなメーカーから発売されています。
煙を出さずに焼けるもの、おでんや熱燗も作れるものなど、各社趣向を凝らした焼き鳥機を販売されています。
令和は、好きな焼き鳥の串を、好きな味付けで、好きな焼き加減で楽しむ時代だと思います。
「ニューノーマル」という言葉が流行した2021年~2022年。焼き鳥をめぐる「ニューノーマル」は、まだまだ始まったばかりです。
まとめ
古代から脈々と続く、鳥と鶏と焼き鳥の歴史。
そんなに前から食べられているとは思わなかったので、調べてみて正直びっくりしました。
日本食ブームの続く海外でも、”yakitori”は人気。
これからも、世界の中で、「焼き鳥」「yakitori」の文化が続いてほしいものです。
そして、新たな焼き鳥の楽しみ方も、きっと確立されていくことでしょう。
外でもおうちでもおいしい焼き鳥が食べられる。そんな新たな時代が来ています!
ニューノーマルな焼き鳥を楽しむおすすめの焼き鳥はこちら
2021年入社・大黒堂お客様担当の鈴木英太です。好きなものはレバー串とぼんじりです。
趣味は料理とオンラインゲーム。キャンプやBBQ、パーティなど色んなシーンでの焼き鳥をご提案させていただきます!
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